2015年4月14日火曜日

Twilight (Electric Light Orchestra)

「春眠暁を覚えず」なんて言いますが…

 たくさんのリクエストをいただき、本当にありがとうございます。
 今回紹介するE.L.O.には「Telephone Line」「Hold On Tight」など、個人的に好きな曲は他にもあるのですが、日本でメジャーなのはやっぱりこの曲ですよね!
 ドラマ「電車男」のオープニングに使用され、アキバ文化を表の世界にリードした一曲とも言われていますので、メロディーだけでもご存知の方は多いのではないでしょうか。
 今回記事にするために改めて聴きなおすと、軽快なメロディーとは裏腹に、とても叙情的で内容の濃い曲だったことに気付かされました。
(*詳しくは最後に。今回の解説はちょっと「濃い」ですよ!笑)


(verse1)
The visions dancing in my mind
The early dawn, the shades of time
Twilight crawling through my windowpane
Am I awake or do I dream
The strangest pictures I have seen
Night is day and twilight's gone away 

(pre-chorus)
With your head held high and your scarlet lies
You came  down to me from the open skies
It's either real or it's a dream
There's nothing in between

(chorus)
Twilight, I only meant to stay a while
Twilight, I gave you time to steal my mind
Away from me

(verse2)
Across the night I saw your face
You disappeared without a trace
You brought me here, but can you take me back
Inside the image of your light
That now is day and once was night
You lead me here and then you go away

(pre-chorus)
It's either real or it's a dream
There's nothing in between

(chorus)
Twilight..., Twilight...,
Twilight, I gave you time to steal my mind
Away from me

(bridge)
You brought me here but can you take me back again?

(pre-chorus)
With your head held high and your scarlet lies
You came  down to me from the open skies
It's either real or it's a dream
There's nothing in between

(chorus)
Twilight, I only meant to stay a while
Twilight, I gave you time to steal my mind

(outro)
Twilight, I only meant to stay a while
Twilight, I only meant to stay a while
Twilight...


(verse1)
色々な景色が頭の中をめぐる
夜明け前、時の帳のなかで
薄明かりが窓ガラスから入ってくる
これは夢…?現実…?
見たこともないような光景がうかぶ
夜は明け、薄明かりは昼の光に消えてゆく

(pre-chorus)
きみは堂々と胸を張り、真っ赤な嘘を携えて
この広い空から僕のもとへ舞いおりた
これは夢か現実のどちらかで
その「中間」なんてものはないとわかっているけれど

(chorus)
薄明かりのなか、もうすこしこのままでいたいんだ
薄明かりのなか、きみに僕の心を奪う時間をあげるから
盗み去ってくれよ

(verse2)
夜の向こう側に君の顔を見たけれど
君は跡形もなく消えてしまった
こんなところまで連れてきておいて、きみは僕をもとに戻してくれるのかい?
きみのその光の世界の内側は
過去の夜を乗り越えてのものだったんだね
きみはぼくをここまで導いてどこかに行ってしまった

(pre-chorus)
これは夢か現実のどちらかで
その「中間」なんてものはないとわかっているけれど

(chorus)
薄明かり…
この薄明かりのなか、きみに僕の心を奪う時間をあげるから
盗み去ってくれよ

(bridge)
こんなところまで連れてきておいて、きみは僕をもとに戻してくれるのかい?

(pre-chorus)
きみは堂々と胸を張り、真っ赤な嘘を携えて
この広い空から僕のもとへ舞いおりた
これは夢か現実のどちらかで
その「中間」なんてものはないとわかっているけれど

(chorus)
薄明かりのなか、もうすこしこのままでいたいんだ
薄明かりのなか、きみに僕の心を奪う時間をあげるから…

(outro)
薄明かりのなか、もうすこしこのままでいたいんだ
薄明かりのなか、もうすこしこのままでいたいんだ
薄明かりのなかで…


ここからが真骨頂。メタファーをよむ!

 全体を通して「夜が終わる、起きなければいけないけれど、もうすこしこのままでいたい」という歌詞ですが、これはメタファー的表現だと捉えることができますよね。
 そして主人公が過ごしている夜の時間とは「きみ」と一緒に過ごしてきた時間のことを指しているということも、比較的簡単に理解できます。
 つまり、「心地よい眠りから覚め、朝布団から出たくない」のと同じように「きみと離れたくない」という未練がましい気持ちが前面に出ているわけです。
 しかし一方で「夢」と訳しましたが、visionというのはこれから描いていく肯定的な未来というニュアンスが強く、目覚めた後に待っているものが肯定的な明日・未来であることが想像できます。
 結局主人公は、「目覚めなければいけない、これから描いていく未来は現状から抜け出した先に広がっているのだ」ということを自覚しているんですよね。
 そしてもう一つ重要なのが、今までの夜の時間も惰眠ではなかったということ。「きみのせいで引き返せないところまで来ちゃったじゃないか」と言いつつも、決して「きみとの時間が無駄だった」という否定はしていないんです。
 一見ファンタジックでふわっとしたようなメロディーですが、やはり流石はE.L.O.、心に響く詩をうたってくれます。
 結局は、寝起きも恋も人生も、未練をどう断ち切って未来を描くかが重要ってことですかね。笑

4 件のコメント:

  1. きみは堂々と胸を張り、真っ赤な嘘を携えて・・
    と言う翻訳はおかしいです。
    又youを「君」「君」と訳すのは日本人脳で直訳し過ぎです。
    朝まで女と寝てたとか恋の未練とか・・この曲と全然関係ないと
    思いますが。貴方がそうなだけで。

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  2. 「ダイコンⅢ」アニメの曲に採用されてますが「SFコンベンション」的に解釈するとどうなるのでしょうか?バニー姿の美少女が「無敵」とされていたメカ群を次々にぶっ壊すという内容と何か関連性があるのでしょうか?それとも、単に「ノリが良い」ので使った?
    今年40年ぶりに「デジタルリマスター版」が出るとのことで、ちょっと気になりましたもので。

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  3. 「匿名」の方へ
    批判するだけでなく、貴方が良いと思う訳を書いていただきたいです。どれほどこの歌に合うものか是非見てみたいです。(石嶋、海外居住歴30年)。

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  4. 外国人なんですけど、Scarletとは「朱」のことでScarlet Lieは朱が美しいことから「魅力的な嘘」みたいな意味になります。

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