2015年9月29日火曜日

The Phantom of the Opera

お待たせしました、復活です!


 仕事の方が天手古舞で3週間近くも更新をサボってしまいましたが、ようやっと落ち着きました。
今回は「オペラ座の怪人」でお馴染の「The Phantom of the Opera」です。
このセンテンス、おそらく殆どの方が何の疑問も挟まずに「オペラ座の怪人」と訳すところでしょうが、今回はその先入観に疑問符を打つところから始めてみました。

 この手の陰湿で不器用で不気味な男の心情こそ、大学時代にポエマー(笑)」の異名をとったこの私の真骨頂ということで、われながらウェッティな訳が完成しました。笑

 phantomの解釈に関しては後述するとして、まずは一緒にジメジメした気分になってみましょう!笑


In sleep he sang to me
In dreams he came
That voice which calls to me and speaks my name
And do I dream again for now I find
The Phantom of the Opera is there
Inside my mind

Sing once again with me
Our strange duet
My power over you grows stronger yet
And though you turn from me to glance behind
The Phantom of the Opera is there
Inside your mind.

Those who have seen your face
Draw back in fear
I am the mask you wear
It's me they hear...

Your(My) spirit and my(your) voice in one combined
The Phantom of the Opera is there(here)
Inside my(your) mind

He's there, the phantom of the opera!
Beware, the phantom of the opera!
He's there, the phantom of the opera!
Beware the phantom of the opera!

In all your fantasies, you always knew
that man and mystery
Were both in you

And in this labyrinth
where night is blind
the Phantom of the Opera is there(here)
inside my(your) mind

He's there, the phantom of the opera

The angel of music!

Sing, my Angel of Music
Sing, my Angel
Sing for me
Sing, my Angel!
Sing for me!




眠りの中で彼は私に歌い掛ける
夢の中に彼はやってくるの
私の名を呼ぶあの声が聞こえてくる
そうしてまた同じ夢をみて、私は気づいてしまったの
オペラ座の亡霊がいるのよ
そう、私の心のなかに

もう一度、私と歌ってくれ
私たちの数奇なデュエットを
私の力はお前を覆い尽くし、尚も大きくなり続ける
しかしお前は私に背を向け、後ろばかり見つめている
私はここにいる、ああ気付いてくれ
お前の心のなかに

貴方の顔を見た者は
恐怖におののくわ
だから私が貴方の仮面になるの
それが彼らの中での私になるのだ

あなた(わたし) の魂と私(お前) の声が一つとなり
オペラ座の亡霊はそこ(ここ)にいる
そう、私(お前)の心の中に

彼がいる、オペラ座の亡霊だ!
気をつけろ、オペラ座の亡霊に!
彼がいる、オペラ座の亡霊だ!
気をつけろ、オペラ座の亡霊に!

どんな作り話に逃げようとも、どこかでわかっているはずだ
かの男(私)とその秘密が
自らの道と共にあるのだということを

夜の帳に覆われた
この迷宮の中で
オペラ座の亡霊はそこ(ここ)にいる
そう、私(お前)の心の中に

そこにいるのよ、オペラ座の亡霊が

ああ、音楽の天使よ!

歌え!私の音楽の天使よ!
歌ってくれ、私の天使よ…

私のために、歌ってくれ…
歌え!我が天使よ!
私のために歌いたまえ!



「Phantom」は怪人か、亡霊か

 さて、いい感じにジメッとした気分になったところで考えてみます。
 皆さんこの映画(ミュージカル、小説etc.)のストーリー自体はご存知かと思いますのであらすじは省略させていただきますが、この「phantom」というワードを「怪人」と邦題そのまま訳してしまうと、あまりにも味気ないというか、色気が無いというか、物語の持つ心の深淵をうつす部分、葛藤や苦悩が安っぽい表現になってしまう気がしてならないんです。

 「phantom」は、生きているいないに関わらず、物理的な意味よりも精神的に他の人物たちの心の中に占める影響の割合や心象を踏まえて、あえて「亡霊」と訳すのがいいかなと思うんです。

 先入観を取っ払ってそういった視点から味わってみると、この歌はさらなる深みを見せてくれる気がします。


それはそうと、報われない恋ばかりしていると僕までそのうち「The Phantom of the Opera」になってしまいそうです。笑
 

2015年9月6日日曜日

50 ways to say goodbye (train)

突っ込みどころ満載のシニカルなMV


 おそらく誰もが一度は同じようなシチュエーションに直面したことがあるのではないでしょうか?
 「ひどい顔だな、具合でも悪いのかい?」
 「あぁ、よくないね」
 「ところで今日はいつも一緒だった彼女はどうしたんだ?」
 「えぇっと…」
 という会話で始まるこの曲、このあと考えられうる言い訳の限りを歌で述べていくわけですが、そんな「失恋男あるある」の中にもスパイスの効いた皮肉チクリと痛い指摘があったりして。
 浅いようで深いようで、でも最後のオチを見ればやっぱり「くだらない」と思ってしまう、そんな不思議な魅力のある一曲です。
 あ、解説はちゃんとしますよ?笑

 そして余談ですが、ギター(?)を弾いている男性、だれかに似ていません?
 くりーむしちゅーの有田がドヤ顔で迫ってくるように見えてしまうのは僕だけでしょうか?(^^;)



(verse1)
My heart is paralyzed
My head was oversized
I'll take the high road like I should
You said it's meant to be
That it's not you, it's me
You're leaving now for my own good

That's cool, but if my friends ask where you are I'm gonna say

(chorus)
She went down in an airplane
Fried getting suntanned
Fell in a cement mixer full of quicksand
Help me, help me, I'm no good at goodbyes!

She met a shark under water
Fell and no one caught her
I returned everything I ever bought her
Help me, help me, I'm all out of lies
And ways to say you died

(verse2)
My pride still feels the sting
You were my everything
Some day I'll find a love like yours
She'll think I'm Superman
Not super minivan
How could you leave on Yom Kippur?

That's cool, but if my friends ask where you are I'm gonna say

(chorus)
She was caught in a mudslide
Eaten by a lion
Got run over by a crappy purple Scion
Help me, help me, I'm no good at goodbyes!

She dried up in the desert
Drown in a hot tub
Danced to death at an east side night club
Help me, help me, I'm all out of lies
And ways to say you died

(bridge)
I wanna live a thousand lives with you
I wanna be the one you're dying to
Love...but you don't want to

That's cool, but if my friends ask where you are I'm gonna say
That's cool, but if my friends ask where you are I'm gonna say

(chorus)x2
She went down in an airplane
Fried getting suntanned
Fell in a cement mixer full of quicksand
Help me, help me, I'm no good at goodbyes!

She met a shark under water
Fell and no one caught her
I returned everything I ever bought her
Help me, help me, I'm all out of lies

She was caught in a mudslide
Eaten by a lion
Got run over by a crappy purple Scion
Help me, help me, I'm no good at goodbyes!
She dried up in the desert
Drown in a hot tub
Danced to death at an east side night club
Help me, help me, I'm all out of lies
And ways to say you died



(verse1)
心が止まってしまったよ
頭でっかちになっていたんだな
こうなったら自分の信念に従うさ
「こうする他ないわ」
「あなたは悪くない、悪いのは私よ」
「あなたのために、こうしたほうがいい」
そう言って君は去っていく

君はそんな風にカッコつけるけれど、友達に聞かれたら僕はこう言うよ

(chorus)
あいつは飛行機事故に遭ったんだ
日焼けマシーンで炭になっちゃったんだ
ミキサー車に落ちてセメント詰めになっちゃったんだ
ああどうしよう、だってさよならを言うのは苦手なんだよ!

あいつはサメに食べられちゃったんだ
崖に落っこちちゃったんだ
彼女との思い出?そんなの全部「返品」したさ
ああどうしよう、君が死んだことにしようにも
もう嘘のネタが思いつかないよ

(verse2)
なんと言われようと僕のプライドはボロボロさ
君は僕の全てだった
いつかまた、君とのような恋をしてみせるさ
彼女は僕をスーパーマンだと言ってくれるだろうよ
君は便利な「ミニバン」くらいにしか思っていなかったろうけれどね
なんてったって贖罪の日に僕を捨てるような女だから

君はあくまでカッコつけるけれど、友達に聞かれたら僕はこう言うよ

(chorus)
あいつは土砂崩れに呑まれてしまったんだ
ライオンに食べられちゃったんだよ
安っぽいトヨタ車に轢かれちゃったのさ
ああどうしよう、だってさよならを言うのは苦手なんだよ!

あいつは砂漠で干からびちゃったんだ
風呂で溺れちゃったんだよ
東の部族の「死の踊り」の呪いにかかっちゃったんだ
ああどうしよう、君が死んだことにしようにも
もう嘘のネタが思いつかないよ

(bridge)
君と一生を生きていきたい
君が命をかけて愛してくれる男になりたい
愛してる…君は違うけれど

君はあくまでカッコつけるけれど、友達に聞かれたら僕はこう言うよ
君はあくまでカッコつけるけれど、友達に聞かれたら僕はこう言うよ

(chorus)x2
あいつは飛行機事故に遭ったんだ
日焼けマシーンで炭になっちゃったんだ
ミキサー車に落ちてセメント詰めになっちゃったんだ
ああどうしよう、だってさよなら言うのは苦手なんだよ!

あいつはサメに食べられちゃったんだ
崖に落っこちちゃったんだ
彼女との思い出?そんなの全部「返品」したさ
ああどうしよう、もう嘘のネタが思いつかないよ

あいつは土砂崩れに呑まれてしまったんだ
ライオンに食べられちゃったんだよ
安っぽいトヨタ車に轢かれちゃったのさ
ああどうしよう、だってさよならを言うのは苦手なんだよ!

あいつは砂漠で干からびちゃったんだ
風呂で溺れちゃったんだよ
東の部族の「死の踊り」の呪いにかかっちゃったんだ
ああどうしよう、君が死んだことにしようにも
もう嘘のネタが思いつかないよ



【問】主人公の人物像を述べよ


 よく「日本語文化のコミュニケーションは婉曲的で、反対に英語文化のそれは直接的」などと言われますが、そうだとすればこの主人公は相当日本的な感性の持ち主だと言えるでしょう。

 「結局何が言いたかったのか」と考えると、その答えは間奏にそれぞれ出てくる観客の持つカンペと、それを見た彼の表情を見れば一目瞭然ですよね。

 観客のカンペと彼の表情から、こんな風にアテレコしてみました。

①「sorry about your loss(かわいそうに、振られちゃったんだね)」
 →ギクっ!事実としては図星だけれど、でも伝えたいのはそこじゃない!

②「may she!? rest in peace(本当に!?彼女の冥福を祈るよ)」
 →そうそう、振られたんじゃない!でもかわいそうなのは彼女じゃないのよ…

③「Rack city bitch(あいつは薄情なビッチだよな)」
 →おぉ…わかってくれたか、心の友よ!

 そうです、
男を捨てる自分に無理やり理由を付けて悲劇のヒロインよろしく自分を美化している彼女にチクリと一撃…どころかガツンと一発、
「このBitchがっ!!」
って言いたいけれど、プライドが邪魔してそんなことはできず、かといって女に捨てられた情けない自分を潔く認めることもまたプライドが邪魔をして、歌なんか歌っちゃってるイタい子なんですよね。

 だって、最後彼女にバッタリと会って一番嬉しそうなのは彼じゃないですか。笑

 音楽家も画家も小説家も、おおよそ芸術家が変人呼ばわりされるのは、そういった心の葛藤、一番恥ずかしい部分を、自分の作品に乗せ、婉曲的に且つ赤裸々に、わかってほしいんだか恥ずかしくて言えないんだか、よくわからない世界を泳いでいる人が多いからでしょうね。

 え?ブーメラン?
 そうですよ!毎度おなじみの「結局自分のことじゃねぇか」ってやつですよ!笑
 そんな独断と偏見と自己満足とに満ち溢れた私の世界を一緒に楽しんで旅してくださる方々の生暖かい声援に励まされながら、相も変わらずスローな更新で頑張っていきますので、今後ともご愛読のほどよろしくお願い致します。笑